教育学特殊講義8 児童文学を〈よむ〉
担当者
遠藤 純
■授業のテーマ
児童文学を〈よむ〉
■授業の概要
我が国の児童文学史においては、巌谷小波『こがね丸』(明治24年)をもって近代児童文学の嚆矢とするのが通例である。その出版・刊行の背景には、〈子ども〉への関心が存在する。本授業においては、日本の近代児童文学の成立以後、現代にいたるまでどのような意義ある作品が生み出されてきたのか、作品分析を通じてその時代の子ども観及び児童文学観を探るとともに、日本の近代児童文学の史的展開について概観する。加えて、以上の考察のために絵本等のメディアをも用い、ことばや絵の持つ表現上の役割及びその特性について理解を深め、児童文学の本質に迫ることを目標とする。
●おもな学習内容とねらい、到達目標
1.児童文学とは何か
発生のメカニズムを考えることで、〈子ども〉への関心のありようについて理解を深める
2.現代の児童文学
内容について学び、児童文学の史的変遷をたどることで児童文学に対する理解を深める
3.絵本とは何か
視覚文化としての絵本について考え、活字を主体とする児童文学の本質について考える
4.作品をよむ
具体的に児童文学や絵本をよみ、絵やことばの持つ表現特性・役割について理解を深め、
大人の子どもへのまなざしについて考える
●成績評価の基準
出席(30点)、小リポート(30点)、最終試験(40点)を総合的に勘案して評価する